ワキガ手術を決断するには、リスクや金銭面など大きなハードルを許容、乗り越えなければなりません。
臭いの原因であるアポクリン汗腺を取り除くため、ワキガ臭を抑えることができる外科的アプローチは根本解決に近い治療です。
体験者が感じるわきが手術のリスクや失敗談、さらに手術なしでワキガ対策はできないのか、まとめていきます。
Contents
ワキガの手術は根本治療に近い
汗を分泌する汗腺には、エクリン腺とアポクリン腺の2種類があります。
わきが臭の原因となるのはアポクリン腺からの汗です。
皮膚上にいる雑菌である「ジフテロイド菌」や「黄色ぶどう球菌」が汗腺から分泌された汗を分解したときに、あのいやなニオイを発します。
手術では脇の下のアポクリン汗腺を取り除くため、ニオイの原因である汗をかかないようアプローチできるので、根本解決に最も近いといえます。
ただし根本解決とはいうものの、アポクリン汗腺を完全に除去できなければ、せっかく手術をしてもニオイが再発してしまうのです。
ワキガ手術経験者が感じるリスクや失敗経験などをみていきましょう。
ワキガ手術に失敗している人が語るリスク・失敗談とは
失敗談『傷跡が残ってしまう』
脇の下の皮膚を切開する手術をした場合、傷跡リスクが高まります。
現在ではミラドライなど切らない治療がありますが、マイクロウェーブのを脇に照射することでアポクリン汗腺の働きを停止、弱めるというアプローチのため、完全にアポクリン汗腺を除去したいという人は、切開による手術の選択をする場合もあります。
脇の下を切開した傷あとは少しずつは薄くなりますが、数年程度でははっきりと分かるくらい残ることが多いようです。
ニオイさえなくなれば、脇を露出しなくてもOKという方であれば許容できるかもしれませんが、女性であればノースリーブ、水着などの脇を露出するファッションは楽しめなくなるという悩みも発生しています。
失敗談『術後に違う箇所からニオイがする』
わきが手術を受けニオイが軽減されると、常にわきが臭に意識が向いている日常から解放されることになりますが、脇のニオイが消えたせいで、ほかの部位のニオイが気になるという人もいます。
自分のワキガ臭に敏感になっているため、脇のニオイで気づかなかった他の部位の臭いが気になるようになるというケースです。
失敗談『期待ほどニオイが改善されなかった』
手術による効果は100%保証できるものではなく、個人差や術後経過によって期待通りの効果を感じられないということもあります。
収入がない人、専業主婦の方や学生の方にとっては治療に大金をかけても再発リスクがあるため、期待ほどニオイが改善されなかった場合はとても痛手になります。
クリニックでは、手術によって確実ににおわなくなるということはうたってはいません。
数十万の手術を施した結果、ワキガは期待するほど完治しなかったと後悔するケースもゼロではないのです。
失敗談『重程度のワキガではないのに手術してしまった』
カウンセリングに行ったときに、クリニックに無理やりすすめられるということは考えられにくいですが、やはりわきが手術の実績がある医師による診断をもとに自分で決断することが必要です。
特に、ニオイのせいで気持ち的にも追い詰められている場合、リスクに対する判断が鈍りますので、手術一本で解決しようとしてしまう人もいます。
ワキガ手術によるリスクにたえられるかどうかは、手術後ではなく手術前にしっかり考えておくべきです。
手術後の傷跡をみるたびに、辛い思いをしてしまっては元も子もないからです。
カウンセリング時にどの程度のワキガなのか、診断や治療法を聞いたうえでどの治療を選択すべきか、自分で納得感がもてなければ、一度家に帰って自分で決断する時間をおくのも必要です。
ワキガ手術がハードル高く感じてしまう理由
高額な治療費
わきが手術にはお金がかかります。
剪除法など保険適用の術式を選ぶと、10万円以下から受けられる場合もありますが、
ミラドライなどの保険適用外の治療であれば、一般的には1回の治療に30万円はかかってきます。
※共立美容外科の場合、保険適用の剪除法の場合は43,000円前後
美容皮膚科によっては、手術の費用は変わってくること、また術後も定期的に通院が必要のためトータルの費用を考慮すると
かなり高額になってしまうため、手術を決断するにもためらってしまう大きな理由となることは間違いありません。
手術という行為へのためらい
体にメスを入れるという恐怖や罪悪感を感じる人にとっても、手術を決断する大きなハードルになります。
注射や血をみるのがこわいという人もいますし、宗教上の理由から手術、輸血ができないということもあります。
手術をしたくても、恐怖や慣習によって受けられないというケースもあります。
脇の手術痕を見られるのが恥ずかしい
温泉や海などでは、脇の傷が見られやすいので、ワキガだとバレるのが苦痛という人もいます。
周囲とおなじように好きなファッションで楽しめなくなることや
ワキの傷を人に見られることで自分のコンプレックスを悟られる可能性があるので、手術に抵抗感がある場合もあります。
医師への不信感
当然ですが、信頼できる医師に出会えていないと手術にためらうことになります。
自分と思っていることと違う診断結果と、医師の方針とはあわないこともあるので、
カウンセリングの際には、医師に心配事をすべて伝えることが必要です。
それでも自分の意思とは違う術式や方針が提示されたり、医師の話す内容について納得感が得られなければ
手術をしないという選択肢もあります。
術後の通院のわずらわしさ
通院による経過観察があります。
さらに、ダウンタイムはないという治療をおこなっても、やはり脇の違和感はありますので安静にしたいのが正直なところ。
そのため、仕事が忙しいという人はわきが手術、その後の時間確保の難易度があがってしまいます。
だからといって術後の経過観察を怠れば、皮膚が荒れたり、出血を伴う可能性もあるため、
忙しい時間をやりくりして通院しなければならないのです。
敏感肌のため、術後の副作用のこわさ
一概にはいえませんが、アレルギー体質があったり、アトピー性皮膚炎などの症状がある場合は、
麻酔薬などで、結果として症状がひどくなるケースもあります。
とくに肌が弱い方は、術後に皮膚があれたり、かゆみが出てかいてしまったりすると
炎症後色素沈着が起こり、皮膚が黒ずんでしまうこともあります。
そのため、体質からわきが手術を試したくてもできない場合もあるのです。
本当にワキガ?自己臭症の人は過剰に気にする傾向に
もちろん本当にニオイで苦しい思いをしているからこそ、ワキガ手術を検討しているのは大前提です。
ただ手術であれば、術後の副作用が身体にふりかかります。
また、メスを入れると体が冷えやすく、免疫力が低下する可能性も考えられます。
身体に負担がかかってしまうからこそ、自分のワキガの程度は手術が必要なのか、じっくり判断する必要があるのです。
周囲がニオイを察知してしまうような重程度ワキガなのか、または自分だけがにおう程度なのか、手術を決める際には客観的な医師の診断も重要になってきます。
わきが手術をしないで克服できるのか?
手術のように再発や傷跡リスクがないワキガ対策方法としてはワキガクリームがあります。
わきが特有の嫌なニオイや、脇汗ジミをワキガクリームで防ぐことができるのです。
手術では汗のにおいの原因となるアポクリン汗腺を取り除きますが、ワキガ専用のクリームはアポクリン汗腺から分泌される汗を抑え、雑菌が繁殖しないようにしてくれます。
さらにワキガクリームには副作用がないので、敏感肌の子供から肌が弱いオトナまで使用できるのです。
この殺菌と制汗の2つの効果によって、脇汗がにおうのを防御してくれるので、手術が成功しニオイが軽減されたときと同等の結果をワキガクリームで体感することができます。
術後リスクや金銭的負担を考えると、費用もグッと抑えられるワキガクリームで、日頃のケアを試してみることをおすすめします。